WRC-23にむけて

パブコメの募集がかかりました:

『2023年世界無線通信会議(WRC-23)に向けた我が国の考え方(案)にかかる意見募集』
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban10_02000039.html
https://www.soumu.go.jp/main_content/000816403.pdf

WRC-23では,“新バンド”とかの明るい議題はなく,アマチュアは防戦一方.
着目点はここでしょう.ひらたくは――
(1) 1200MHz帯 … お前ら『みちびき』のじゃますんじゃねーぞ
(2) 10.0-10.5GHz(ただし第二地域) … スマホでも使うからな
――と,ますます制限が強まる方向です.



WRC-23までのプロセス

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...このあたりを正しく理解していれば,
IARU reg.1 での2m関連の一連の騒動について
○深く憂慮する(reg.3への波及など)
○余り心配ない
○知らなかつた
○その他:
のような,いまさら/そもそもからしてトンチンカンなアンケートをせずにすむようになります.
(前回のWRC-19にたどり着く前に,欧州内における検討で却下され,完全死しています.2年半も前に.)



総務省の方針

上述の2点とも そうしましょうそうしましょう となっています.

10GHz帯(第2地域)

「IMT」とは,ようは,スマホのことだと思って下さい(International Mobile Telecommunications).
周波数需要が旺盛です.

議題 1.2 3 300-3 400MHz、3 600-3 800MHz、6 425-7 025MHz、7 025-7 125MHz 及び10.0-10.5GHz帯のIMTへの特定の検討

<議題の概要>
本議題は、3 300-3 400 MHz(第一地域の脚注改訂及び第二地域)、3 600-3 800MHz(第二地域)、6 425-7 025MHz(第一地域)、7 025-7 125MHz(全地域)及び 10.0-10.5GHz帯(第二地域)のIMTへの特定を検討するものである。

<我が国の考え方>
【中略】
○ 10.0-10.5GHz帯(第二地域)
日本は、ITU-Rにおける対象帯域での既存業務との共用・両立性検討の実施を支持する。

アマチュアへの分配は,こうなっています:
・W … 10.0~10.5GHz
・JA参考 … 10~10.25,10.45~10.5GHz

1200MHz帯(全世界)

完全立ち退きを求めることはしないけど,『みちびき』の待遇,上げるからね――となっています.

課題 9.1 b) 1 240-1 300MHz帯におけるアマチュア業務及びアマチュア衛星業務の分配の見直し

<課題の概要>
本議題は、1 240-1 300MHz帯に二次分配されているアマチュア業務(及びアマチュア衛星業務)について、分配を削除せずに、無線航行衛星業務(RNSS)(宇宙から地球)の局(受信機)を保護するための技術的及び運用上の検討を行うことである。欧州により提案された議題である。

<我が国の考え方>
日本は、ITU-R における1 240-1 300MHz帯に二次分配されているアマチュア業務及びアマチュア衛星業務から無線航行衛星業務(RNSS)(宇宙から地球)の局(受信機)を保護するための技術的及び運用上の検討を支持する。



RESOLUTION 774 (WRC-19)/決議774 (WRC-19)

1200MHz帯のほうですが,「そうせざるを得ない必要性」が,ちゃんとこの文書にまとめられています.

欧文

リンク先でご堪能下さい.

"Studies on technical and operational measures to be applied in the
frequency band 1 240-1 300 MHz to ensure the protection
of the radionavigation-satellite service (space-to-Earth) "
https://www.itu.int/dms_pub/itu-r/oth/0C/0A/R0C0A00000F00170PDFE.pdf

和文

R2告示413からの抜粋です.
有料の『官報情報検索サービス』でもテキストで抜けません.
...といいつつ,OCRしました(後出).
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決議第774(WRC-19)無線航行衛星業務(宇宙から地球)の保護を確保するために1240-1300MHzの周波数帯で適用すべき技術的及び運用上の措置の研究

世界無線通信会議(2019年シャルム・エル・シェイク)は、

以下を考慮し、
a) 1240-1300MHzの周波数帯は世界的規模でアマチュア業務へ二次的基礎で分配されていること。
b) アマチュア衛星業務(地球から宇宙)は第5.282号の下、1260-1270MHzの周波数帯で運用してよいこと。
c) 1240-1300MHzの周波数帯はアマチュア社会にとっては重要であり、各種のアプリケーションに利用されてきたこと。
d) 1240-1300MHzの周波数帯はまた、世界的規模で宇宙から地球方向の無線航行衛星業務(RNSS)に一次的基礎で分配されていること。
e) 1240-1300MHzの周波数帯を利用するRNSSシステムは、例えば精度向上や位置認証などの新しい衛星標定業務を提供するため、世界各地で既に運用中又は運用間近であること。

以下に留意し、
a) ITU-R勧告M.1732が、共用研究で使用するためのアマチュア及びアマチュア衛星業務で運用されるシステムの特性の記述を含むこと。
b) ITU-R勧告M.1044を、アマチュア及びアマチュア衛星業務で運用されるシステムと他の業務で運用されるシステムとの間の両立性研究を行う際の手引書として利用するものとすること。
c) ITU-R勧告M.1787が、RNSSシステムの説明と1240-1300MHzの周波数帯で運用される宇宙局の技術的特性の記述を含むこと。
d) ITU-R勧告M.1902が1240-1300MHzの周波数帯で運用されるRNSS(宇宙から地球)受信機の特性と保護基準の記述を含むこと。

以下を認め、
a) アマチュア業務からのRNSS(宇宙から地球)受信機への放射によって生じた幾つかの有害な混信事例が発生し、結果として調査が行われ、混信を与えた局の事業者に対する送信停止命令に至ったこと。
b) 1240-1300MHzの周波数帯のRNSS受信機の数は現在、特定の地域ではまだ限られているが、近い将来には量販アプリケーションで用いられる受信機が至る所で使われるようになり劇的に増加する可能性があること。
c) 第5.29号に従い、二次業務は、周波数帯が既に割り当てられている、又は後日割り当てられる可能性がある一次的基礎の業務の局に有害な混信を与えないこと。
d) 1240-1300MHzの周波数帯のアマチュア及びアマチュア衛星からのRNSS(宇宙から地球)の保護に関する研究とガイドラインがあれば主管庁にとっては有益であること。
e) 1240-1300MHzの周波数帯の一部のRNSS受信機はパルスブランキングを装備している可能性があり、これにより特定のアマチュア業務アプリケーションとの共用が容易になる可能性があること。
f) 1240-1300MHzの周波数帯のアマチュア業務は欧州の数か国及び世界的規模でアマチュア音声データ及び画像伝送に利用されており、広帯域、連続及び/又は高等価等方輻射電力(e.i.r.p.)送信を含め多彩な形の送信をする可能性があること。

以下をITU無線通信部門に要請することを決議し、
1 1240-1300MHzの周波数帯におけるアマチュア及びアマチュア衛星業務の分配で使用されている異なったシステムとアプリケーションの詳細な見直しを行うこと。
2 上記見直しの結果を踏まえ、1240-1300MHzの周波数帯のアマチュア及びアマチュア衛星業務からRNSS(宇宙から地球)受信機の保護をするための技術的及び運用上の可能な措置を、アマチュア及びアマチュア衛星業務への分配を除去することは考えずに研究すること。

以下を無線通信局長に指示する。
上記ITU無線通信部門への要請決議事項に対応して適切な措置を検討するために、これらの研究の結果をWRC-23への報告に盛り込むこと。




W(A)RCのこれまで

アマチュアに大きな影響があるんです(最後までお読みいただきましてありがとうございます).

会合おもな改正
WARC-79・10MHz・18MHz・24MHz帯の分配
・新・モード表記(JAのアマチュアは2004年に適用)
WRC-2000EHFでの“引っ越し”:
・75→77GHz帯
・144→135GHz帯
WRC-03・サフィックスの字数増
・7MHz帯の拡大(JAでは次項135kHz帯と同時)
・新スプリアス規格
WRC-07・135kHz帯の分配
WRC-12・472kHz帯の分配
WRC-15・5MHz帯の分配(JAでは未)
WRC-19・第一地域での50MHz帯の分配

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