パブコメの論点のまとめ

まず 私一人だけの知恵ではない ことを申し添えさせていただきます.
また「公開されている情報の範囲」で「順当に解釈するとこうなる」という,“論点”の整理です.
最終解が100%以下のとおりになるとは,限りません.

-- JJ1WTL(社員選挙(関東)立候補――このように,ちゃんと考えています)


総務省の発表文

『無線局免許手続規則の一部を改正する省令案等に係る意見募集
 -アマチュア局の免許手続きの簡素化、無資格者の利用機会の拡大
  及び周波数の追加割当て-』
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000416.html


免許手続きの簡素化

デジタルモード

・「許可を要しない無線設備の軽微な変更工事」扱いに
 →『変更申請』ではなく『変更届』に簡素化
・『事項書及び工事設計書』の「15 備考」欄に,
 「附属装置(PC)を接続する」旨を書くだけで可
・従来手法で手続きしてきた局も,そうしたこととみなされる
・条件:一括記載コードの範囲内のモードであること
 →すでに「一括記載コードの範囲外のモード」の免許を個別に
  下ろしていれば,そのモードも可 [2/9追記]

〔別添1(S25規則15 免許規則)/別添8(H13訓令67 審査基準)〕

その他「軽微な変更工事」に今回追加

・アッテネータの挿入
 →背景不明,なぜか突然 現れた
 →1200MHz帯レピータの減力対応? [2/9追記]
 →200W超局のスプリアス確認保証対応?
 (NGだった場合に,OKなパワーまでQRP?)[2/10追記]

・200W超局の新スプリアス規格対応
 →JARD/TSSの保証で可に
〔別添2(S51告示87 許可を要しない工事設計の軽微な事項)〕

とはいえいま現在の
『アマチュア局の無線設備の保証に関する要領』
https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/ama/hosyo.pdf
では,スプリアス確認保証だけといえど,200W超は保証不可(同時期に改正される _であろう_)


無資格者の利用機会の拡大

条件

・相当の公共性のある行事等に限定
・体験用のアマチュア局を臨時に開設
 →臨時の局として,三つ目のカテゴリを新設:
  (a) 記念局
  (b) ARISSスクールコンタクトのための臨時局
  (c) 体験のための臨時局 【←追加】
〔別添7(新規の告示)/別添8(H13訓令67 審査基準)〕

・従免既取得者の扱い
 四アマ所持者でも,「無資格者扱い」で,一アマ立ち会いの下で1kW出せる?
 →これを認めたら,従免の停止中にオンエアできてしまう. [2/10追記]


お目こぼし

・既存の社団局と設備共用可
〔別添8(H13訓令67 審査基準)〕
・年齢制限なし
 青少年に限らない

コールサイン

・8J・8Nは使えない
 (a) 記念局 ……… 8J・8Nコールのみ
 (b) ARISS臨時局 … 8J・8Nコールのみ
 (c) 体験臨時局 … 8J・8Nコール不可
 ∵『識別信号の指定基準』は,今回の改正の対象外

『識別信号の指定基準』:
http://motobayashi.net/kijun/idsignals.html

 以下の区分がされているが,(4)の対象は,今回拡大されない
 (1) … 個人局・社団局
 (2) … レピータ
 (3) … レピータのリモコン
 (4) … 記念局・ARISSスクールコンタクトの臨時局(8J・8Nを使う局)

・ARISS臨時局のとき(2002年)
 「8J・8Nを使わせる」ことの是非につき,パブコメが募集された
 しかし今回は,これがない

ARISS臨時局の制度導入の際の,コールサインルールの改正案:
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/283520/www.soumu.go.jp/s-news/2002/pdf/020117_1b.pdf

・パラサイト先の社団局と同じにするか?/どうか?
 →やる人が決めればいい(?)
  ○別コールなら
   QSLカードの転送料が追加発生
   →JARLとして,体験臨時局もARISS臨時局と同様に「発送無料」にするか?
    →「OPが無資格者の場合」に限って発送(or 転送)無料?

    ARISS臨時局は「発送」だけなら無料(受領には10,800円/年):
    https://www.jarl.org/Japanese/5_Nyukai/qsl_ariss.htm

  ○同じコールなら
   電波監理面からは難しい
   QSLカード発送(or 転送)無料化なら,パラサイト先の局も
   「体験臨時局なので無料ね」の主張で,流し込んできかねない危険性
   (∵区別不可)

海外交信

・原則禁止
 - 非常時 … 可
 - 平時 …… 日本として「やっていいよ」と認めないと,だめ
 〔ITUの無線通信規則25.3
  /S55総務省告示915(該当箇所改正 H16総務省告示975)〕

25.3 2) Amateur stations may be used for transmitting international communications on behalf of third parties only in case of emergencies or disaster relief. An administration may determine the applicability of this provision to amateur stations under its jurisdiction. (WRC-03)

http://search.itu.int/history/HistoryDigitalCollectionDocLibrary/1.43.48.en.101.pdf

20190119h16kokuji975.jpg
・今回の制度改正をもってして,
 「日本として『やっていいよ』」なのか? [2/10追記]

・では8J1RLは?
 →国内局扱いとしていい _であろう_
・DXから「呼ばれちゃった」ら?
 - 即座に有資格者に交替 かな
 - 最初から(HFなら)「CQ JA」で自己防衛
 - JARLとして対応指針を示すべし


周波数の追加割当て

バンドの拡大

・1,810~1,825kHz → 1,800~1,875kHz 上下に拡張,上側は二次分配
・3,500~3,575kHz → 3,500~3,580kHz 上に拡張,二次分配
 3,680~3,687kHz → 3,662~3,687kHz 下に拡張,二次分配
〔別添4(H26告示126 アマチュアバンド)
 /別添6(H24告示471 周波数割当計画)〕

別添9『制度整備の概要』から(1.8/1.9MHz帯については後出):

拡張バンドのバンドプラン

・1,800~1,810kHz・1,825~1,875kHz … 全ての電波形式
 →1.8/1,9MHz帯でPhone解禁
・3,575~3,580kHz・3,662~3,680kHz … 全ての電波形式
〔別添5(H21告示179 バンドプラン)〕

別添9『制度整備の概要』にある注記の「200Hz幅制限」

・対象は,1907.5~1912.5kHzのデジタルモードのみ(F1B・F1D・G1B・G1D)
・占有周波数帯域幅の告示(H21告示125)は,今回の改正の対象外
・原文は以下のとおり(これがA1A以外のすべてのモードに掛かる)
注1 135.7kHzから137.8kHzまで、472kHzから479kHzまで及び1,907.5kHzから1,912.5kHzまでの周波数の電波を使用する場合の占有周波数帯幅の許容値は、占有周波数帯幅の許容値の項に規定する値にかかわらず、200Hz以下とする。


20200119_200hz.jpg
H21告示125:
https://www.tele.soumu.go.jp/horei/reiki_honbun/a72ab05031.html

拡張バンドでのQRV

・手続き不要(いますでに1.8/1.9MHz・3.5MHzで免許を受けていれば)
〔別添4(H21告示126 アマチュアバンド を改正する告示の附則)〕

拡張モードでのQRV――1.8MHzの全電波型式帯

・JARD/TSSの保証がおそらく発生
 (おそらく,「新技適番号待ち」で“買い控え”も発生)
 ∵いま販売中のリグは,1.8MHz帯のJ3Eを技適(厳密には「工事設計認証」)
  で通していない

  例:002-190001 FTDX101MP A1A,G1B 1.800~2.000MHz 200W
    002-180003 FT-890S A1A,G1B 1.800~1.999999MHz 100W
    002-170012 IC-7610M A1A,G1B 1.800000~1.999999MHz 50W

なおいま現在の
『アマチュア局の無線設備の保証に関する要領』
https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/ama/hosyo.pdf
では,保証不可.
∵1.8/1.9MHz帯では,以下以外は保証不可(同時期に改正される _であろう_):
1,810kHz から 1,825kHz まで
1,907.5kHz から 1,912.5kHz まで

A1A、F1B、F1D、G1B、G1D

200W 以下(注1)

注1 移動する局の場合は、50W 以下であること。

一括記載コード

・告示(H21告示127)の改正はなし
 →3MAにJ3Eは含まれない まま
 →「1.8MHz帯のJ3E」のためには,局免上で個別にJ3Eを追加することに

H21告示127:
https://www.tele.soumu.go.jp/horei/reiki_honbun/a72ab05051.html

二次分配

・10MHz帯・1200MHz帯などとおなじ扱い
 →さほど制約なく使えているはず
 →昨今の1200MHz帯は環境が厳しいが:レピータの,1WへのQRP・一時停止
・「先住者の完全立ち退きを要しない」ことから,
 アマチュアとしては「早く使い始められる」利点も

レシプロ受け入れへの波及

・アメリカのNovice級でQRVできるバンドを拡大
 3,500~3,575kHz → 3,500~3,580kHz
〔別添3(H5告示326 レシプロ)〕

・本国では3,675~3,725kHzなので,そもそもずれた設定
〔FCCのPart 97.301(e)〕

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