WRC-19速報:Reg.1,50MHz帯獲得

掲題のとおりです.必要な,全体会合での2回の読み合わせを,11/21(木)の午前(SU国)に終え,獲得が確定しました.20191121status.jpg上表は以下のありかからの引用です:
https://www.cept.org/ecc/groups/ecc/cpg/page/current-status-of-work-at-wrc-19/

検討経緯

4階層の会議体になっています.下の会議で議論して,順に上にあげていきます:20191121sked.jpg

速報記事

以下の,RSGB――とIARU(内容は大差なし)――の速報から,できる限り読み解いてみます.

RSGB『WRC-19 Day-19: 50 MHz Approved!』
https://rsgb.org/main/blog/news/gb2rs/2019/11/21/wrc-19-day-19-50-mhz-approved/

IARU『WRC-19 Approves Region 1 50 MHz Amateur Allocation』
http://www.iaru.org/news--events/wrc-19-approves-region-1-50-mhz-amateur-allocation

「Highlights」の和訳

RSGBの記事からです.一部を整形しています.

  • アマチュア業務は,第1地域用のITUの分配表に,50~52MHzで‘基礎的な’二次分配をついに獲得.
  • 以下を含む計44の指定された第1地域の国は,50~54MHz帯のすべてまたは一部で,一次分配をついに獲得.
    • 14のCEPT諸国――全体的な50~52MHzの分配の一部として,50.0~50.5MHz帯で500kHz幅の一次分配があり,ヨーロッパのアマチュアにとっては大きな改善.
    • 26のアフリカ中東諸国――一次的基礎で50~54MHzの全範囲を獲得.
  • したがって,アフリカと中東で一次分配の大幅な拡大を見せた(下の地図を参照).
  • ロシア連邦は,狭いが大歓迎すべき50.08~50.28MHz帯の二次分配を選択.
  • 脚注RR5.169によって従来から一次分配されていたアフリカ諸国は,周波数帯50〜54MHzにおいて現状を維持.

絵解き

具体的な国名は未開示ですので,一部は想定です.20191121allocation.jpg
【11/22 詳細判明,下図が正解】http://rsgb.org/main/files/2019/11/WRC19_50MHz-result.pdf から:20191122allocation.jpg
記事と,地図(次項)と,さらに以下を合わせて,作図↑しました.

脚注5.169
https://www.tele.soumu.go.jp/wari/WarikyakServlet?KYAK=5.169
5.169   付加分配:ボツワナ、レソト、マラウイ、ナミビア、コンゴ民主共和国、ルワンダ、南アフリカ共和国、スワジランド、ザンビア及びジンバブエでは、50-54MHzの周波数帯は、一次的基礎でアマチュア業務にも分配する。セネガルでは、50-51MHzの周波数帯は、一次的基礎でアマチュア業務に分配する。

【11/22 補足】今回修正され,「コンゴ民主共和国」は削除に.また国名「スワジランド」を「エスワティニ」に修正.

CEPT案
https://www.cept.org/ecc/groups/ecc/cpg/client/meeting-documents/?flid=10065
の『ANNEX VIII - adopted ECPs for WRC-19』
の『29/08/19 CPG(19)143 ANNEX VIII-01 ECP on WRC-19 Agenda item 1.1』

地図

RSGBの記事中の地図へ直リンクして嵌め込みました:凡例は以下とのこと:
Cyan: 50-54 MHz Primary prior to WRC-19 via footnote RR5.169[もともと一次分配]
Green: New Primary Countries (mainly 50-54 MHz)[今回,一次分配で追加]
Red: Countries where protection from amateur cross border emissions is required[侵入禁止]
Grey: 50-52 MHz secondary as per new Region-1 default[今回,二次分配で追加]

一次分配:地図の読み解き

●アフリカ
・既存
 地図の青色を数えると10か国――6W, 9X, 7Q, 9J, Z2, A2, V5, ZS, 3DA, 7P――になります.
 しかし「脚注5.169」では9Qもあるはずで,それを含めますと計11か国(1)となります.

 【11/22 判明】脚注5.169から今回9Qを削除.

・新規
 緑色を数えると10か国(2)になります:C5, J5, XT, J2, Z8, 5X, 5Z, 5H, C9, D2.
 C5も塗られていますよね?
 なお,地図では9J~C9の塗り分けが一部間違っています.
 9Jの一部がC9(緑色)になっています.

 【11/22 判明】D2, XT, 9U, C5, 5Z, 3B, C9, 5X, Z8, 5H; J5; J2 の12か国.∴9U, 3Bも包含.

●中東
・新規
 緑色を数えると7か国になります:OD, JY, HZ, 9K, A7, A6, A4.
 A9は小さすぎて図からは読み解けませんので,一次分配を得ているのか,二次分配だけなのか,現時点では不明です.
 A9を加えると8か国(3)です.

 【11/22 判明】HZ, A9, A6, JY, 9K, A4, A7; ODの8か国.∴A9も包含.

●足すと...
 記事中ではアフリカ・中東で「26か国」となっていますが,数が合いません.
 「27」か,
 最大で「29か国」になります((1)+(2)+(3)=11+10+8).

 【11/22 訂正】「26か国」というのは「50~54MHzのフルで得た国」が前提でしたSRI.
 すると「既存」は11か国ではなく,6Wを除外した10か国でした.
 よって最大では,既存10+アフリカ新規10+中東新規8=28か国になります.


 【11/22 補足】50~54MHzのフルで獲得したのは,既存10+新規17で27か国.
 (新規獲得の19か国から,部分的分配の2か国(J5・J2)を除くと,新規は17か国となります.)
 さらに5.169の修正によって「既存の50~54MHzの保有国から,9Qを削除」しますから,計26か国となって,RSGBの記事と合致します.


発効

『無線通信規則』そのものの改正の発効は,2021年1月1日です.
実際の分配は,それぞれの国次第です.
前倒しになる場合も,後送りになる場合も,ありえます.

この記事へのコメント

JF1TEU
2019年11月22日 10:18
「WRC-19」速報を興味深く読みました。感謝。
それにつけても、わがJARLからは何の情報もなく「対岸の火事」としか見ていないようですね。国際電気通信連合(ITU)無線通信部門の重要な会議の一つです。