CIC

アクセスカウンタ

zoom RSS JA6YAA

<<   作成日時 : 2017/08/17 00:47   >>

トラックバック 1 / コメント 0

夏休みの自由研究.記念局前史その3.
「JA6YAAは『伸びゆく北九州 小倉大博覧会』(小倉博)のために開設された社団局ではないか?」という仮説を検証しました.
ビンゴでした.


●状況証拠
以下のアヤシサに気づいてはいました.
JA6YAAは――

(1) 免許日が,小倉博の開催前日
いきなり話がそれますが,JA6YAAは日本初の社団局です.
巷間,「日本で最初の社団局JA1YAA」とか言われがちですが,それはガセネタです.

(2) 設置場所が,小倉博の会場と同じ住所
代表者はJA6ERなのですが,氏の おうち とは異なっています.


免許日は官報から(当時は告示されていた),
小倉博の開催期間は記念誌(後述)にあったポスターから.
ポスター(など)にある「fk」の合わせ文字のマークは,「Kokura Fair」にちなんだものでしょう.


●攻め方
JARLの資料室で当時のCQ誌を紐解いても,予告記事が見つかるだけです(1960年4月号p.62).

このあと忽然と姿を消しています.
アワードの案内も見つかりません.

...そこで,長野・北海道のときと同じ戦法をとります.
記念誌

   『市制60周年記念 伸びゆく北九州 小倉大博覧会 会誌 1960年』

をあたることにします.
ただ,国会図書館には納本されていないようで,一番近いところでも富山まで出向かないと,読めません.
...ということで,古書で買ってしまいました.1,900円+送料450円,税込.


●会場イラスト
小倉博は,陸軍工廠の建屋を転用して開催したのが珍しい点です.
中央上「13」番の建物の中に『宇宙館』が設けられ,アマチュア局はそこに置かれました.
クリックで拡大します(445KB).


●会場空撮
右側,切れていますが,「三つ窓の二階部分のある建物」に,『宇宙館』が設けられました.


●会場マップ
アマチュア局は『宇宙館』(赤枠)の中でした.『電信電話館』でも『郵政館』でもありませんでした.
クリックで拡大します(295KB).


●建屋
一つの建屋の中を仕切って,導線順に 『カラーテレビ館』→『宇宙館』→『中国文化産業館』→『農林水産館』 が設けられました.


入口のようすです.
したがい各館の名前がまとめて掲示されています.


●宇宙館
「宇宙」にくわえ,「アマチュア無線」「海」も扱っていました.
『アマチュア無線実演場』(赤枠)の図示があります.

入口です.実際は屋内で,『カラーテレビ館』から導線が繋がっています.

朝日新聞の社旗が掲げられているのは,館ごとに各新聞社に分担し委託したからです:
・宇宙館 … 朝日
・スポーツ館 … 毎日
・児童科学館 … 西日本
・珍奇館 … 新九州 (出品勧誘のみ)

『アマチュア無線実演場』――掲示では『アマチュア無線公開実験場』――への,導線上からの写真がありました.
JA6YAAのコールサインプレートが読み取れます!

もう一枚.
これまでに長野・北海道の記念誌も見てきましたが,アマチュア局について写真入りで言及しているのは,この小倉博だけです.

...かくして,これらの写真から,「JA6YAAは小倉博のためのものだった」と言いきれます(涙).
投資が浮かばれました.


●出品者一覧
ちゃんと紹介されています.

長野のような “電監の影で黒子” というわけではなく,ここではビシッと扱われています.

『村山雅美』氏は,ふつーに検索しますと南極観測隊の方です.
しかし上述のレイアウト図のとおり,『宇宙館』には,南極関連の展示はないのですが....


●QSLカード
巻末の『資料』のところに,QSLカードが掲載されていました!

サフィックス部分が空欄になっています.
・会場から個人局の運用も企図したのか,
・“記念QSLカード”として個人局でも頒布しようとしたのか,
不明です.
しかしながら印刷されているQTHは,会場にシバられています.


●いまでいうと,どこ?
小倉博の会場は,小倉城の南西方でした.青い枠で囲ったあたりです.
そのうちとくに,『宇宙館』(赤枠),『アマチュア無線公開実験場』(青い点)があったのは,いまでいう「福岡法務局北九州支所」のところになります.

――「日本初の社団局誕生の地」です.


●時系列で整理
以上のJA6YAAの素性から,“社団局による記念局”は――

・第1号 JA6YAA 小倉大博覧会
・第2号 JA0YAG 長野産業文化博覧会

――とあいなりました.
以下に,“会場内個人局”だった時代を含めて,整理します.
期間名称設置場所コール備考
1958.3.20〜5.25門司博
門司トンネル博
世界貿易産業大博覧会
第二会場
宇宙と南極探検館
JA6YC(←JA6TA)
JA6ZR(←JA6FP)
CQ誌1958年8月号p.62,同9月号p.61
1958.7.5〜8.31北海道大博覧会電波館JA8LW(←JA8AC・JA8BC)
JA8LX(←JA8AI)
JA8LY(←JA8FW)
JA8LZ(←JA8BE)
CQ誌1958年10月号p.59
http://jj1wtl.at.webry.info/201705/article_3.html
1959.3.20〜5.20下関子供博覧会第一会場
特設館
JA4UX(←JA4CG)
JA4UY(←JA4IR)
CQ誌1959年4月号p.66,同5月号p.59
JA4UZも下関の局ですが,“もう一つの局”が見つかりません
(1959.12.22) ここで“社団局”が制度化〔S34省令31〕
1960.3.20〜5.22小倉博
市制60周年記念 伸びゆく北九州 小倉大博覧会
宇宙館JA6YAACQ誌1960年4月号p.62 
1961.4.1〜5.21長野産業文化博覧会電波と電気通信館JA0YAGCQ誌1961年2月号p.74,同3月号pp.82-83,同5月号p.111
http://www.jarl.com/ja0yag/syoukai/syoukai.htm
http://www5d.biglobe.ne.jp/~tokuken1/files/clubrekishi_photo2/photo2.html
http://jj1wtl.at.webry.info/201701/article_13.html


<<<< 以降の,“記念局扱いしたくなる社団局” >>>>


・1969 JD1YAB 小笠原返還 *
・1973 JH9YXP 日本海博覧会 (金沢)
・1974 JH3ZEA 中華人民共和国展覧会 (吹田,千里AMC)
・1975 JR1ZZY 世界電気通信記念日 (逓信博物館)
・1975 JH9YAA 第18回JARL通常総会 (高岡)
・1978 JA8ZHZ 北海道こども博覧会 (釧路)
・1983 JH9YRL 第25回JARL通常総会 「越前総会」
・1989 JR9YRL ポストピア'89イン金沢
・1989 JR9YRL 第32回JARL通常総会 「かなざわ総会」(事前PR局)
・1990 JA4ZSX おかやま食と緑の博覧会 (笠岡)
・2003 JD1YAB 小笠原諸島返還35周年 

*: 記念局が8Jを使い始める前(1971年の8J1WJが初).
: 8J・8Nの記念局と同等の扱い.ただしコールが1969年のリバイバル.

月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
JA1CSQ
第三のJARL中央局,JA1CSQについて. ...続きを見る
CIC
2017/11/25 17:58

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
JA6YAA CIC/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる