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zoom RSS 地上基幹放送分野に係る経営力向上に関する指針

<<   作成日時 : 2017/08/28 23:12   >>

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めずらしい告示が出ました.
「放送局なんだから,たとえ中小企業であっても,しっかりしなさい」 ということか.
切り貼り用にテキスト版(HTML版)でどうぞ(長文).

これに対する各局の反応は,以下のパブコメで伺い知れます:

『地上基幹放送分野に係る経営力向上に関する指針案に対する意見募集の結果』
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu09_02000169.html

V-Low屋さんを中心に,“おねだり”が多いです.
例:「支援措置の拡大」「優遇税制の緩和」 .


総務省告示第二百五十三号

 中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第十二条第一項の規定に基づき、地上基幹放送分野に係る経営力向上に関する指針を次のように定めたので、同条第五項の規定に基づき、公表する。

  平成二十九年八月二十八日     総務大臣 野田 聖子

   地上基幹放送分野に係る経営力向上に関する指針

第1 現状認識

 1 全体の傾向

 地上基幹放送等(放送法(昭和25年法律第132号)第2条第14号に定める移動受信用地上基幹放送及び同条第15号に定める地上基幹放送をいう。以下同じ。)は、我が国の大半の世帯に広く普及する国民生活の重要な情報通信基盤であり、それぞれの地域において、地域情報を流通させる役割を果たしている。

 地上基幹放送事業者等(地上基幹放送等を行う者(日本放送協会及び放送学園大学を除く。)及び放送法第2条第24号に定める基幹放送局提供事業者(地上基幹放送等を行う者の業務の用に供する者に限る。以下同じ。)をいう。以下同じ。)の近年の売上高の推移を見ると、平成26年度が約2兆3,337億円、平成27年度が約2兆3,460億円と、リーマンショックにより売上高が落ち込む以前の水準にはいまだ達していないものの、緩やかな回復傾向にある。業態別に見た場合、テレビジョン放送において売上高は回復傾向にあるものの、コミュニティ放送事業者を含むラジオ放送事業者においては、売上高は依然として減少傾向にある。

 現在、地上基幹放送事業者等は、視聴者の視聴スタイルの変化、若年層を中心としたテレビ・ラジオ離れ、インターネット動画配信サービスの台頭などといった様々な環境の変化に直面している。特に、国境を越えるインターネット動画配信サービスが競争環境等にもたらす影響は、今後ますます大きくなると考えられており、地上基幹放送事業者等は、その変化に速やかに対応していく必要がある。

 特に、コミュニティ放送は、放送対象地域が一の市区町村の一部の区域であり、広告料収入のもととなる企業が少なく、平成27年度の平均営業収入は約4,600万円、平均営業利益は約46万円の赤字であり、経営基盤が脆弱であるため、経営力向上の観点では、地元の企業や自治体とのより緊密な連携が重要となる。

  (注) 平成26年度及び27年度の売上高に、移動受信用地上基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者の売上高は含まない。


 2 業態の特徴

地上基幹放送事業者500者平成29年6月1日時点
 テレビジョン放送事業者127者
ラジオ放送事業者406者
 コミュニティ放送事業者306者
移動受信用地上基幹放送事業者4者
基幹放送局提供事業者1者

  (注) テレビ・ラジオを兼営している事業者は33者で、それぞれに計上。


第2 経営力向上の内容に関する事項

 1 基本的事項

 地上基幹放送事業者等の基本的なビジネスモデルは、放送番組をより多くの人に視聴してもらうことで広告の効果を高め、広告枠を売るというものである。しかし、第1の現状認識で述べたとおり、インターネット動画配信サービスの台頭等による環境変化のため、需要が相対的に低下していることから、地上基幹放送事業者等が収益を拡大し経営力を向上させるためには、サービス品質を向上させて視聴者を増やし、広告料収入を拡大するとともに、広告料以外の収入源も積極的に求めていくことが必要となる。

 2 具体的事項

 地上基幹放送事業者等においては、経営力向上に向けて、一のイからリまでに掲げる事項を、二の表の左欄に掲げる事業者の規模に応じ、同表右欄に掲げるところにより、実施するものとする。

  一 経営力向上の内容

   イ サービス品質の向上

 現在提供しているサービスについて、その品質の向上を通じて、競争力の強化を図る。サービス品質向上に向けた取組としては、例えば、情報通信技術(ICT)の活用、4Kコンテンツ制作システムの導入、ハイブリッドキャストの活用、多言語での放送サービスの提供等が考えられる。

   ロ 関連サービス提供による経営の多角化

 現在提供している主力サービスに加えて、関連するサービスを追加で提供することで、売上増を目指す。関連サービスとして、例えば、コンテンツ二次利用の促進、インターネットの活用を含むICTの活用等が考えられる。

   ハ 他事業者等との連携強化

 他の放送事業者等との連携により、サービスの拡充を図る。また、放送事業以外の事業を行う者等との連携等により、新たなサービスを提供する。例えば、他の放送事業者との技術協力等による番組の共同制作や、地方自治体と連携した公共情報番組の制作・放送等が考えられる。

   ニ 災害対策の強化

    ⑴ 放送ネットワークの強じん化

 放送ネットワークを高度に利用し、確実かつ安定的なサービスの提供を通じて経営能力を強化するためには、様々な事態を想定した維持管理策が不可欠であることから、放送ネットワークの強じん化として、例えば以下のような取組が考えられる。

     (例)

      @ 予備送信設備等の整備

      A FM補完中継局・中継局の整備

    ⑵ 災害情報伝達手段の確保・効率化

 国や地方自治体からの緊急割込放送等を実施するための設備を整備し、災害時の情報伝達を確保・効率化させることで、情報伝達に係るコストの削減を図るため、例えば、以下のような取組が考えられる。

     (例)

      @ 災害情報システム(Jアラート、Lアラート)の導入

      A 自動起動ラジオシステムの導入

   ホ サービスの安全性・信頼性の向上

 設備の導入や体制の拡充等を図ることにより、放送事故を減少させ安定的に放送を提供することが、視聴者の信頼を獲得し視聴者数の維持・増加に資するものと考えられる。また、放送事故からの復旧対応等にかかるコスト削減にもつながる。さらに、サイバーセキュリティ対策を講じることで、放送中断事故等を防止する。これらのための取組として、例えば、設備の導入(無音検知アプリや信頼性の高い自動番組制御装置(APS)等)や従業員の育成(マニュアルの策定や研修等)が考えられる。

   ヘ 省エネ・共同調達等によるコスト削減等

 地上基幹放送事業者等は、サービスを提供するために様々な機器・設備が不可欠であり、多量の電気を使用している。そのため、例えば、次のような取組を行うことにより、経費全体のコストの削減を図ることが考えられる。

   (例)

    @ 放送設備等の省エネルギー化による電気料金の削減

    A 電気の使用量管理による電気料金の削減

    B 他事業者との共同調達による機器・設備等費用の削減

   ト 社内管理システム等の効率化

 財務、会計、人事、給与管理等において、一般に販売されている業務用ソフトウェア又はクラウドサービス等の標準的なシステムを導入することにより、管理部門の業務の効率化を推進する。

     なお、不正アクセス等による情報漏えい対策等を講ずるよう留意する。

   チ 財務・マネジメントの強化

 事業内容の特性を踏まえて、経営力把握に有用な財務情報の数値を把握し、適切な目標を設定し、経営管理を行う。

   リ 人材の確保・育成・定着等

 最新の技術やサービス動向を踏まえ、自社の強み及び経営環境に応じて、より付加価値の高いサービスの創出・向上を図ることができる人材を確保・育成する。また、人材の確保・育成のための教育・研修計画を立案することも有効である。これらのための取組として、例えば、大学等と連携したリカレント教育による人材育成が考えられる。

 また、業務の実施区域が一定の規模に限定され、地域情報の発信を期待されている地上基幹放送事業者等においては、当該地域に精通した人材は欠かせない。そのため、地域の学校からの職業体験の受入れ、インターンシップ、地域番組における取材活動等を通じて、地上基幹放送等に従事することを志す若年層の拡大を図ることにより、地域人材の確保に努めることも有効である。


  二 規模別の整理

常時使用する従業員の数が二十人以下の事業者
一 イからリに掲げる事項のうち1項目以上(ただし、トからリに掲げる事項のうち1項目以上を含むこと)
常時使用する従業員の数が二十人を超える会社のうち、以下のいずれかに該当する事業者
・資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の事業者
・常時使用する従業員の数が百人以下の事業者
一 イ、ロ、ハ、ニ⑴、⑵、ホ又はヘに掲げる事項のうち1項目以上

一 トからリに掲げる事項のうち1項目以上
合計2項目以上
上記以外の事業者
一 イ、ロ、ハ、ニ⑴、⑵、ホ又はヘに掲げる事項のうち1項目以上

一 トからリに掲げる事項のうち1項目以上
合計3項目以上

第3 経営力向上の実施方法に関する事項

 1 計画期間

   計画期間は3年間ないし5年間とする。

 2 経営指標

 計画策定に当たり、地上基幹放送事業者等が目標とすべき指標は、以下のいずれかのものとする。

  一 労働生産性

 労働生産性について、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの目標伸び率が2%以上のものを求める。計画期間が4年間の場合は1.5%以上の目標を、3年間の場合は1%以上の目標を求める。

   (注) 労働生産性とは、営業利益、人件費及び減価償却費の合計を、労働投入量(労働者数又は労働者数×一人当たり年間就業時間)で除したものとする。

  二 売上高経常利益率

 売上高経常利益率について、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの目標伸び率が5%以上のものを求める。計画期間が4年間の場合は4%以上の目標を、3年間の場合は3%以上の目標を求める。ただし、事業規模等を勘案して弾力的に目標を設定することを認めることができることとする。

 なお、売上高経常利益率が負数の者については、売上高経常利益率が正数となるような目標を定めることを求める。

第4 経営力向上の促進に当たって国が配慮すべき事項

 1 雇用への配慮

 国は、人員削減を目的とした取組を計画認定の対象としない等、雇用の安定に配慮するものとする。

 2 計画進捗状況の把握の推奨

 国は、経営力向上計画の進捗状況を地上基幹放送事業者等が自ら定期的に把握することを推奨する。

 3 外部専門家の活用

 国は、経営力向上計画の認定、計画進捗状況の調査及び助言・指導に際しては、その事業内容及び経営目標が適切か否かを判断するに当たって、必要に応じて認定事業分野別経営力向上推進機関及び認定経営革新等支援機関その他の専門家の知見を活用する。

 4 信頼性のある計算書類等の作成及び活用の推奨

 国は、中小企業に会計の定着を図り、会計の活用を通じた経営力の向上を図ることに加え、中小企業が作成する計算書類等の信頼性を確保して、資金調達力を向上させ、中小企業の財務経営力の強化を図ることが、経営力向上の促進のために重要であるとの観点から、中小企業に対し、「中小企業の会計に関する基本要領」又は「中小企業の会計に関する指針」に拠った信頼性のある計算書類等の作成及び活用を推奨する。

 5 中小企業者等の規模に応じた計画認定

 国は、中小企業者等による幅広い取組を促すため、中小企業者等の規模に応じて柔軟に計画認定を行う。

 6 中小企業の事業承継の円滑化に向けた環境整備

 国は、中小企業が事業承継を契機として経営力向上に向けた取組を行うことができるよう、中小企業が事業承継を円滑に行うことができる環境を整備するものとする。

第5 事業分野別経営力向上推進業務に関する事項

 認定事業分野別経営力向上推進機関には、1に掲げる要件を満たし、かつ、2に掲げる業務を行うための知見及び能力を有することを求める。

 1 要件

  一 組織体制

   イ 業界全体のニーズや動向等について、十分な知見や情報発信力があること。

   ロ 業界の経営力向上を推進するための人員体制が十分に確立されていること。

   ハ 事業分野別経営力向上推進業務に相当する業務に係る1年以上の実務経験を含む3年以上の普及啓発及び研修又は調査研究に係る実務経験を有している者により、2に掲げる業務を行うこと。

   ニ 事業分野別経営力向上推進業務を行う者が中核となって、実質的に人材管理の適切な実施等を通じ、自らの監督と責任の下に下部組織等を活用して、事業分野別経営力向上推進業務を実施する体制を有していること。

  二 事業基盤

   イ 会員からの会費収入、自主事業による収入又は自治体からの財政的支援等、適切な収入基盤を有すること。

   ロ 決算報告書等、事業基盤の健全性を確認できる書類等を作成していること。

 2 業務

  一 本指針に定めた事項に関する普及啓発及び研修

  二 当該事業分野における経営力向上に関する最新の知見に関する情報の収集、整理及び分析並びに調査研究等

 3 事業分野別経営力向上推進業務の実施に当たって配慮すべき事項

  一 国が配慮すべき事項

   イ 国は、地域における中小企業者等の支援の担い手を多様化・活性化し、中小企業者等に対して専門性の高い支援を行うための支援体制の充実を図るものとする。

   ロ 国は、事業分野別経営力向上推進業務を行う者に対して、必要な制度概要等の周知徹底に努めるものとする。

   ハ 国は、事業分野別経営力向上推進業務を行おうとする者が認定の申請を行う際に必要となる書類の簡素化に努めるものとする。

   ニ 国は、認定事業分野別経営力向上推進機関に対して、政策評価の観点から、定期的に事業分野別経営力向上推進業務の実施状況や成果について、任意の調査等を実施するものとする。

   ホ 国は、認定事業分野別経営力向上推進機関に対する任意の調査等の結果、個々の認定事業分野別経営力向上推進機関の特性等を踏まえ、必要に応じ、当該認定事業分野別経営力向上推進機関の事業分野別経営力向上推進業務の成果について報告を求める等により、当該認定事業分野別経営力向上推進機関による支援体制の状況等を把握するものとする。

  二 認定事業分野別経営力向上推進機関が配慮すべき事項

   イ 認定事業分野別経営力向上推進機関は、事業分野別経営力向上推進業務の実施に当たって、合理的な理由なく、特定の事業者を支援対象から外すことのないようにすること。

   ロ 認定事業分野別経営力向上推進機関は、業務上知り得た秘密の保持による信頼の確保を図ること。

第6 適用範囲

 本指針の適用範囲は、放送法第2条第14号に定める移動受信用地上基幹放送又は同条第15号に定める地上基幹放送を行う放送事業者及び同条第24号に定める基幹放送局提供事業者とする。




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